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千年続くお寺を目指して

2024.06.16

お酒は飲んでも飲まれるな!

過去の自分に言いたいですね。

若い頃、お酒を飲んで迷惑をかけた経験を思い出すと、反省せざるを得ません。

お釈迦さまには莎伽陀(しゃがた)という弟子がいました。

彼は神通力に長けた人物として知られていましたが、信者から酒を馳走され、ついつい飲み過ぎてしまいました。

夜更けに帰途についた莎伽陀は、道端に倒れ、汚物を吐き苦しむ姿をさらしてしまいました。

お釈迦さまは、

「いくら能力の高い人間でも、お酒を飲んで周りに迷惑をかけるのは良くない」

と戒めたと言われています。

本来、仏教ではお酒を飲むことを禁じているわけではありませんでした。しかし、この莎伽陀の行動がきっかけで、不飲酒(ふおんじゅ)戒が生まれたとされています。

お酒そのものが悪いのではなく、お酒を飲んだことで周りの人に迷惑をかけたり、怒りやすくなったり、約束を忘れてしまったりすることが問題だということですね。

PROFILE

住職 鈴木 辨望
住職 鈴木 辨望
真言宗豊山派天明寺住職
大正大学文学部を卒業、同大学院修士課程修了。文学修士を取得。
真言宗豊山派総本山長谷寺研修所を終了後、天明寺の住職に専住する。
「千年続くお寺を目指して」日々奮闘。

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