過去の自分に言いたいですね。
若い頃、お酒を飲んで迷惑をかけた経験を思い出すと、反省せざるを得ません。
お釈迦さまには莎伽陀(しゃがた)という弟子がいました。
彼は神通力に長けた人物として知られていましたが、信者から酒を馳走され、ついつい飲み過ぎてしまいました。
夜更けに帰途についた莎伽陀は、道端に倒れ、汚物を吐き苦しむ姿をさらしてしまいました。
お釈迦さまは、
「いくら能力の高い人間でも、お酒を飲んで周りに迷惑をかけるのは良くない」
と戒めたと言われています。
本来、仏教ではお酒を飲むことを禁じているわけではありませんでした。しかし、この莎伽陀の行動がきっかけで、不飲酒(ふおんじゅ)戒が生まれたとされています。
お酒そのものが悪いのではなく、お酒を飲んだことで周りの人に迷惑をかけたり、怒りやすくなったり、約束を忘れてしまったりすることが問題だということですね。