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聖天祈祷

聖天とは

清里聖天

『願いを叶える象』と言うと聞いたことがあるかもしれません。

象は古代化石の中にもナウマンゾウなどが見られ、戦いのための道具として、乗り物用、あるいは家畜として飼われており、人間の生活に密着していた存在です。ゆっさ、ゆっさと体を大きく揺らしながら進む様子や愛くるしい眼(まなこ)、食べ物を大きく頬張る姿から動物園などでも人気の動物です。群れの仲間意識は強く、数キロ離れた場所にいる仲間と会話することもできるそうです。味方や象使いなどには良く従うものの、敵に対してはその怪力をもって暴れるといわれております。

象を神格したインドの『ガネーシャ』が日本に伝わり日本の神さまとも習合し、『大聖歓喜天(だいしょうかんぎてん)』、また、『聖天(しょうでん)』さんとよばれ、信仰されるようになりました。
お姿は地域性や由来により様々ですが、単身のお姿(象の頭で人の身体で右手に大根を持ち、左手に巾着を持つ)と双身(男天、女天の二身が合体している)のお姿と大きく二通り伝えられております。

  • いわれ

    いわれ

    一般的には簡単にお姿を見ることが出来ないようにされ、見たら目が潰れたとか、良くないことがあったなど、その言い伝えはさまざまです。
    これは“障礙(しょうげ)”といっていわゆる、ご利益が得られないように邪魔があったり、あるいはご利益を望んでも逆によくないことがあったりするので聖天さんに対して祈ることもお供えすることもやめてしまった方もおられるからです。
    ご利益がほしいからといって苦しいときや困ったときだけ、祈ってご利益だけをいただこうなどと調子の良いことを考えていたのでは“障礙(しょうげ)”があって当たり前でありましょう。

    普段からの接し方やお供えに心を尽くすことがとても重要なのです。聖天さんには可愛い子供を手なずけるように、あるいは高貴なお客様をおもてなしするかのように丁寧に心を運ぶことが良いとされています。
    普段から志しをはこび、真摯な祈りを捧げることで聖天さんのご功徳、象のような巨大なパワーがいただけるのです。

  • 供物

    供物

    聖天さんには百味供養といって沢山のお供えものを捧げるのが良いとされ、お供えをすればするだけご利益が得られるとも言われております。

    単身の聖天は大根を持っていることから大根をお供えいたします。平時よりお酒と甘いお菓子などのお供え物は欠かさず、1日と16日のご縁日、行事日には特別に誂えたお供えをいたします。白いご飯、小豆の交飯、甘い小豆汁、お餅、季節の果物をお供えします。

    特に珍重されるお供えとして歓喜団というお菓子があります。仏教と共に伝えられ、千年前からその形は変わっておらず、今なお高級菓子として人気があります。数種類のお香を入れた小豆餡を米粉などの薄い生地で包み、油で揚げたものです。聖天さんに限らず、天部の諸尊にはお供えすることが多いようです。

ことはじめの清里聖天

真言宗の大法と聖天

  • 真言宗祖弘法大師は平和に災いがない世の中になれるように密教の修法をもとに国を治めるよう、当時の嵯峨天皇に進言いたしました。『御七日御修法』といい、万民の幸せを祈願するための鎮護国家の大法として現代まで脈々と受け継がれてきております。
    真言宗の大法は金剛界と胎蔵界の曼荼羅をかけ、七つの壇を設け、それぞれに真言を読誦したり、護摩を焚いたりしながら、その仏尊に適した修法をするのです。七壇の法は大法といい、五大明王を前にした密壇、金剛界もしくは胎蔵界に向かう大壇、息災護摩壇、増益護摩壇、十二天壇、神供壇、そして、聖天壇です。この中でも聖天さんはとても重要視されており、聖天供がないと大法は成り立ちません。

ことはじめ聖天

  • 物事を始める際や、事を興すときには一番最初に手を合わせ、心を真摯に聖天さんのもとへ運びましょう。真言宗の大法でもお供えは必ず、聖天さんから供えはじめます。ご利益をいただけるから、大切にお守りし、拝むのではなく、きちんとした決まり事を守り、その心がけを自分自身が持つことで結果的にご利益を授かれることにつながっていくのです。

    新築時、出産時、入学時、就職時、独立時など新しく行動をおこすときは『ことはじめ清里聖天』へお参りしましょう。

聖天さんの祈祷法

聖天さんの祈祷法

聖天さんの場合は、その修法に行い方によって主に三つの祈祷法があります。

  • 十一面観音供
    十一面観音供

    御前立である十一面観自在菩薩に対してお勤めをする方法があります。真言宗の修行の課程である十八道の真言や印契により、直接、聖天さんに対して拝むのではありませんが、本地仏である十一面観自在菩薩を祈ることで間接的に自身の気持ちを捧げるのです。初地の行者であっても修行ができるものです。

    十一面観自在菩薩は文字通り、頭上の11の顔を持ち、衆生の十一類の無明煩悩を断ち、慈悲の心で我々の持つ苦を除いて下さるといわれております。最上部の仏面は如来面といい、仏果を開かしめる功徳を表すとされております。

  • 聖天華水供(しょうでんけすいく)
    聖天華水供

    「華水供(けすいく)」といって厨子も開けず、お姿も見えない状態で花一房、供物をお供えし一心に聖天さんの呪文または、その他の関係する真言を読誦する方法があります。これは阿闍梨様から伝授を受けたものでなければ、お勤めをすることができません。聖天さんに対して多くのお供えものを給仕することや真言を唱えることで心を委ねるのです。

  • 聖天浴油供(しょうでんよくゆく)
    聖天浴油供

    秘密の教えとして受け継がれた「浴油供(よくゆく)」という修行法があります。これは特別に伝授された者のみが行うことができるもので、壇の回りを外から見えないように仕切り、厨子より聖天さんを取り出しお姿を露わにし、大きな器の真ん中に立て呪文を誦しながら温めたゴマ油を杓で聖天さんの体にかけるのです。これにより身も心も聖天さんに預けることで自らを感知感応させるのです。

    阿闍梨様によっては「十一面観音供」を1千座、終えてから、のちに「華水供(けすいく)」を1千座してからでないと、「浴油供(よくゆく)」を授けていただけないという方もおられるようです。

聖天さんのご祈祷

聖天さん

聖天さんをお祀りするときは見えないように厨子に入れることがほとんどですが、見えるところに十一面観自在菩薩をお祀りし、御前立として礼拝する対象としている場合も多いのです。これはお姿を見ると目がつぶれた、あるいは、災難が降りかかった、など良くない‘いわれ’もあることに由来しているからです。神仏を拝むときはそのお姿を前にしてお経や真言、呪文をお唱えします。
天明寺では毎月1日と16日に聖天浴油供をいたします。

聖天さんのお札

  • 祈祷料(志納金)3千円~

    ※お札の大きさは一種類のみとなります

  • 聖天 お札

    お札及び聖天さん御分身セット

願いが成就したら

  • 願いや思いが聖天さんに伝わり、願いが成就した時は特に丁重にお礼をしましょう。ご利益を得ることが出来たなら、お礼はやはり、聖天さんの好物をお供えすることです。お酒や甘いお菓子、持ち物である大根をお供えするのもよろしいでしょう。

    価値のあるものや贅沢なものはお心意気を示すことに必要かもしれません。聖天さんに関してよりお気持ちを伝わるようにするにはお住まいであるお堂や厨子、道具など聖天さんに携わる人や物に感謝の意を表さなければなりません。自分だけが、という姿勢は奥に潜む悪心を思い起させることにもなるのです。
    お供え物は欠かせませんが、大般若経による転読の法要をすることで聖天さんのお気持ちを穏やかにさせ、より一層、感謝の思いを伝わり、護ってくださるのです。

大般若の功徳は“空”そのものを知らしめることです。聖天さんは本来、寿命なんてあってないのだ、と理解をし、だからこそ、寿命にとらわれることを止め、生への執着をやめ、帰依してくださる方に対して聖天さんの能力を与え、ご利益が振り向けられるのです。

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