神仏に捧げるお酒のことを御神酒(おみき)といいますが、日本古来の文化として、米を発酵させて出来るお酒をお供えしてきました。
それは農業国日本の、「五穀豊穣」という、万民の願いのためです。
一方、聖天さんにお供えをするお酒というのは、特別な理由があります。
昔、インドのあたりは小国がひしめいていました。
戦争が頻発していましたが、当時は戦車や戦闘機はありません。
象の大群で隣国に侵攻したのです。
象に大量の酒を飲ませて、暴れさせました。
普段は温厚な象ですが、凶暴化すると人間の力では太刀打ちできません。
聖天さんとお酒について、説明いたします。
神仏に対してお花をお供えしますね。
季節の花を左右に一対、というのが一般的でしょうか。
聖天供の場合は、特別な供え方があります。
聖天さんの真後ろに1本たてるのです。
これは、軍荼利明王を表しています。軍荼利明王の眷属(けんぞく)は蛇です。
強大な力を持つ聖天さんを暴走させないために、ゾウの足に絡みつく蛇を、控えさせておく、という意味があります。
聖天を勧請するということは、行者は象使いにならなければならないのです。
ご覧下さい。
歓喜団(かんぎだん)を召し上がったことはありますか。
見た目は愛らしい巾着の形、かじってみるとカリカリッと堅く揚げられた皮が割れます。
口の中に香ばしい、ごま油の香りが広がります。
その中には、かぐわしい甘い餡が詰まっています。
漢方のような、独特な香りがします。
町にある一般的な和菓子屋では、お目にかかれない代物。
是非ご覧下さい。
聖天さまは天部に属します。
巷では生き死にを繰り返すことを「六道輪廻」といいます。
六道とは下から地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天という六種の世界のことで、命が巡っている様を言うのです。
天界の神々には、人間界のような苦しみはありませんが、死を免れることはありません。
その寿命は人間より、はるかに長いとされていますが、いつか命が尽きる時が訪れる、ということです。
聖天さまは強大な力を保有しながら、ご自分の「死」に対しては、常に畏怖されている存在なのです。
そこで、行者が般若心経を読誦し、空の思想によって、聖天さまに安心を与えることで、大いなる功徳を得ます。
どうぞご覧ください。
古来より、修行者は法力、験力を蓄えることで、 息継ぎをせずに読誦することができるようになる と言われております。
今回は聖天堂にて、改めて収録した息継ぎなしの般若心経です。
一息で般若心経を読み上げられた暁には、 多大な功徳を得られるかもしれません。 皆様も挑戦してみてはいかがでしょうか?
※完全ノーカット、編集はいたしておりません。
お寺からお札をいただくことが、あると思います。
意外と、このいただいたお札をどう扱えばいいのか、分からないという方が多いようです。
お札は木や紙でできていますが、ひとたび開眼・入魂されたものは、神様・仏様そのものに変わるのです。
各ご家庭に持ち帰った後は、正しくお祀りする必要があります。
日々家族によってお札にお給仕することで、その家を守ってくれる存在になります。
是非ご覧ください。
飽食・過食の時代と言われて、久しいですが、栄養過多の現代人にとって、たった一食絶つだけで、ずいぶん体の調子が良くなると言われています。
少しの絶食で体中の細胞が活性化されて、胃腸の動きが良くなり、血流が整い、頭がすっきりするのです。
経験者の住職が語ります。皆さんも是非体験してみてください。
「人生、苦あれば楽あり」
私たちの心は常に浮き沈みを繰り返しております。
引いては寄せる波のように、苦しい時と楽しい時が順番にやってくるものです。
その波が大きいほど、心の負担が増えてしまうのです。
人生をうまく生きるためにも、普段から心の安定を保つ練習をすることが重要です。
是非ご覧ください。
「妖怪ウォッチ、鬼滅の刃、呪術廻戦」など、最近は目に見えない存在、いわゆる「あの世」のキャラクターが登場する漫画・アニメーションが大流行しているそうです。
以前天明寺チャンネルでは「幽霊っているの?」というお話しをアップしましたが、世の中には「浮かばれない霊」というものが、少なからずいます。
恨み、怒り、後悔など負の感情が呪いとなり、人が亡くなった後にその意識だけが残ってしまうのです。
これが幽霊の正体です。
幽霊は悪いものとして、ただ祓ってしまえばいい、除いてしまえばいい、というものではありません。
人々の悩みがそれぞれ違うように、「なぜ浮かばれないのか(成仏できないのか)」という、背景に寄り添ったご供養をする必要があります。
住職が詳しく説明します。ぜひご覧ください。
樒(しきみ)は神仏にお供えする植物として重宝されてきました。
しきみ科しきみ属の常緑樹で、葉は光沢のある濃い緑色、春には薄い黄色い花を咲かせます。
お線香の原料にもなる独特な強い香りを放ちます。
香の木、香の花とも呼ばれます。
また、強い毒性があり、動物は樒に近寄らないと言われています。
四季を通して美しい緑色をしていることから、「四季美(しきみ)」と呼ばれるようになったと言われています。
天明寺では日頃から護摩供や聖天供を行うため、樒を使用する機会が沢山あります。
そのために境内には、立派な樒の樹が植わっています。
お参りの時には是非、探してみてください。
天明寺では聖天供を行うときに、特別なお供え物をいたします。
白飯、赤飯、茹で小豆、餅、季節の果物、大根、歓喜団などを双方左右対称に供えます。
小豆は当日早朝に、甘~く煮込みます。
自分が「美味しそう!食べたい!」と、感じるものをお供えするのです。
野菜や果物も、見切り品などはいけません。
聖天さんに対して、最高のお持てなしを捧げることで、私たちの願い事を叶えてくださるのです。
どうぞご覧ください。
今回は、視聴者からのメール相談について、お話しさせていただきます。
「結婚式したいけど、踏み切れない」という内容です。
結婚は人生の一大事と言えます。
精神的にも、実際の生活の面でも、生涯寄り添うパートナーが決定するわけですから、人生の岐路としては、非常に重要な決断を迫られる事になります。
マリッジブルーといいますが、結婚を前にして、思い悩んでも不思議ではありません。
皆さんの中にも、「本当にこのまま結婚していいだろうか・・・、それとも一人のままの方がいいだろうか・・・」と、考えている方がいるかもしれません。
どうぞご覧ください。
マジック説法でご活躍の井上裕径師が運営する、慈優株式会社において、動画を作成していただきました。
念珠は数珠とも言います。 数珠をくくる珠は全部で108個あります。
大きな珠を起点にしており、7返、21返、あるいは108返、そして、長い時は何千、何万と永遠にくくることができます。 振り分け念珠は片側54個の珠のみ、くくるのが習いです。
行者念珠は振り分けていないため一度に108個の珠をくくることが出来ます。
珠を数えることで、真言などを唱える回数が分かるようになっています。
念珠を指でくくることによって、余計な事を考えずに、一心に聖天さんにご祈願することが出来ます。
天明寺の聖天供で用いる念珠は、特殊な作りになっています。
住職が聖天堂にてご説明いたします。
お香は、仏教伝来と共に、日本に伝えられた文化です。
茶道や華道や能楽などと同じように発展した香道においては、「聞香(もんこう)」といって、焚いたお香を楽しみながら、そのお香の五味「甘、苦、辛、酸、鹹(しおからみ)の味」を聞くことを言います。
「匂いを嗅ぐ」というと、高貴な香りには不純であるので、「聞く」と表現しています。
そのような香木は、東南アジアに生息する沈香樹が自然の流れによって、川の底や地中に埋まった特殊な状態で、何百年という長い年月を経て、生成されるのです。
天明寺では聖天さんに、金より高いとされる極上の「伽羅(きゃら)」香を供えます。
すべての願い事を叶えてくださる霊験あらたかな聖天さんに対する、行者の真摯なる志を最高級の香りにのせてお届けするのです。
マジック説法でご活躍の井上裕径師が運営する、慈優株式会社において、動画を作成していただきました。
『毘盧遮那佛』と繰り返し大日如来の尊号を唱えることで、曼荼羅世界を見ることで、胎蔵界曼荼羅の大日如来と金剛界曼荼羅の大日如来に身と心が入っていくかのような感覚になります。
自身の心の内に大日如来を感じ、自分自身が大日如来と一体であると身を置くこと、これは入我我入の言葉が示す通り、我は大日なり と観ずる真言密教の大切な観想の一つです。
毘盧遮那とは、サンスクリット語Vairocanaの音写で、密教の教主としての仏の名前で、輝きわたるもの、太陽に由来するもの、と言う意味です。
大日如来のことです。
大乗仏教では華厳経において十方諸仏を全体的に包括する法身仏とされます。
法身とは仏陀の説くところの真理そのもののことです。 天明寺の本堂にも掲げられている、胎蔵曼荼羅・金剛界曼荼羅の本尊として重視されています。
「而二不二(ににふに)」といい、この両曼荼羅は紙の裏表であり、二つで一つです。 宇宙全体を紙で表現したものが、この曼荼羅本尊です。
毘盧遮那仏の徳を称える声明を、住職がご披露します。 天明寺の本堂にあります両界曼荼羅の映像とご一緒にお聞きください。
マジック説法でご活躍の井上裕径師が運営する、慈優株式会社において、動画を作成していただきました。
4月8日はお釈迦様の誕生日です。
約3千年前、シャカ国の王様と王女様の、待望の長男として、現在のネパール国にあるルンビニー園という美しい花園で、お生まれになりました。
王子の誕生を天地が歓び、空からは甘い雨が降り注ぎ、大地は揺れ、あらゆる花がパッと咲き開きました。
お釈迦様は生まれ落ちてすぐ、サムネイルの写真のように、天地を指さすのです・・・
日本では、イエス・キリストの誕生日であるクリスマスのイベントを、盛大に催す習慣がありますが、宗教として最も縁の深い仏教の、お釈迦様の誕生日を、忘れてはいけません。
皆で仏さまのお誕生をお祝いしましょう!!
護身法(ごしんぼう)は密教に古くから伝わる究極の秘法です。
修行者が修法(しゅほう)や読経を始める前と後に結び唱える、印と真言のことです。
字の如く、様々な魔から自身を守る為だけではなく、身(からだ)と口(くち)と意(こころ)の清らかな行いを揃えることにより、自身と仏が一体になると観じ、人間の持ち得るあらゆる能力を倍増させ、他に利益を与えることが出来ます。
「浄三業(じょうさんごう)」
「仏部三昧耶(ふつぶさんまや)」
「蓮華部三昧耶(れんげぶさんまや)]
「金剛部三昧耶(こんごうぶさんまや)」
「被甲護身(ひこうごしん)」
の五種からなります。
浄三業で自分自身が本来清浄であることを確認したのち、仏部・蓮華部・金剛部の各部に属する諸尊により身(しん)口(く)意(い)の三業のそれぞれに加持を受け、最後に衆生済度のための大慈悲を甲冑のごとく身につけ、身心を堅固に守護すると観想して修行の完成を祈るのです。
本動画では住職が護身法を実践します。
ご覧ください。
春爛漫、気持ちの良い季節になりました。
春といえば、出会いと別れのシーズン、人生の新たな節目を迎えます。
入学、入社。
桜の下の、学生の姿を見ると、頑張れ!!と心の中で応援します。
志望校や入社希望の企業に入るために、神仏に一心にご祈願された方も多いことでしょう。
人の願い事は、受験や就職のことだけではありません。
「明日天気になりますように。」
「企画書が通りますように。
「恋愛が成就しますように。」
「病気が治りますように。」
・・・
しかし、どうでしょう。
全ての願い事が叶うなら、苦労しません。
私たちの願いが通じることの方が、少ないかもしれません。
こんなに必死に願っているのに、何故願いは叶わないのでしょうか。
実は、願いが成就するまでには、いくつかの条件があるのです。
住職が解説します!
ご覧ください。
地鎮式と聞くと一般的には神式での『地鎮祭』を思い浮かべる方も多いでしょう。
実際には神仏習合であり、神式と仏式を分けて考えることは出来ません。
真言宗の法儀に則り、当寺とゆかりのる建築会社様の事務所の新築工事にあたり、『地鎮供法要』をお勤めいたしました。
土地の神様である堅牢地神(地天)にお許しを得るため、真摯に姿勢で儀式に臨み、多くのお供え物をすることが大切です。 眼に見えない神仏であっても気持ちを伝えることで我々をお守りくださいます。
当法要では工事安全、社運隆昌、各人の身心安穏も合わせて御祈願いたしました。
天明寺では各家や事業所など建設工事にあたって地鎮式のご依頼も承っております。 ご相談やご質問もどうぞお気軽にお聞かせください。
マジック説法でご活躍の井上裕径師が運営する、慈優株式会社において、動画を作成していただきました。 「ヒュードロドロドロ・・・うらめしや~」
皆さんは幽霊を見たことは、ありますか。
有名なところでは、井戸端でお皿を数えるお菊さんの幽霊、四谷怪談に出てくる幽霊は、顔がただれているお岩さん、古くは平将門や菅原道真の怨霊があります。
現在でも幽霊の存在に怯えている人が、少なからずいらっしゃると思います。
巷では、霊感によって見える人と、見えない人がいるとか。
それとも、寝ぼけた人が見間違えただけでしょうか。
幽霊とは、いったい何なのか。
住職が解説いたします。
※地域や宗派、教義や仏教学者の考え方にも諸説あります。
本動画の内容は住職の個人的見解に基づくものです。
マジック説法でご活躍の井上裕径師が運営する、慈優株式会社において、動画を作成していただきました。
「もうダメだ」「どうしようもない」
皆さんも、こんな経験があることと思います。
もちろん私にも、大失敗をおかして、冷や汗をかいたことは一度や二度ではありません。
何度も何度も失敗をして、そんなことには慣れてしまいましたが・・。
昔から「失敗は成功のもと」なんて言いますが、いざ自分の身に起こると、随分落ち込んでしまうものです。
もうダメだ、と思ったとき、どうすればいいのでしょうか。
コロナウイルスでさまざまな環境が変わった現代だからこそ、お釈迦様の智慧にならって、心を切り替えて、明日を元気いっぱいに迎えましょう!
YouTube 「天明寺」チャンネルを開設してから、早1年が経ちました。
毎週金曜日の夜8時に、新しい動画を1本、アップロードし公開させていただいております。
住職の法話であったり、作法や仏像の解説であったり、寺の行事があるときは、そのライヴ配信も行っております。
天明寺の動画作成チームは、少しずつ機材を揃えて、技術も向上しているようです。
フォロワー数も少しずつ増加しています。
先日の「白菜加持」では、カメラを4台設置して、4カメを切り替えながら配信いたしました。
動画を配信し続ける住職は、そう多くはいません。
そもそも何故YouTubeを始めたのか、住職が当時を振り返ってみました。
どうぞご覧下さい。
※ サムネイル 住職の長女(小4)画
今回は視聴者から届いたご質問メッセージに、住職がお答えしたいと思います。
「お坊さんになるには、どうすればいいか」ということですが、 確かに、世の中のお坊さんは、どのような課程を経てきたのか、皆さんが疑問に思うところでしょう。
どんな修行をするのか。
試験などがあるのか。
そもそも誰でもお坊さんになれるのか。
実は、色々とステップがあるのです。
是非ご覧ください。
また、仏教に関連して興味があることや気になること、また人生においてお悩みのことなどがありましたら、お気軽にメッセージをお寄せください。
「天明寺チャンネル」でお答えいたします。
真言宗では曼荼羅の中心に位置する根本の仏さまとして大日如来をお祀りいたします。
曼荼羅には「金剛界」と「胎蔵界」の二つの世界がありますが、二つで一つの世界と考えており、これを「而二不二(ににふに)」といいます。
この大日如来と、大日如来を取り囲む仏さまのお徳を讃えた真言を四智梵語(しちぼんご)といいます。
「オンバザラソウギャラカバザラアラタンノウマドタラン バザラタラマキャヤタイバザラタラマキャロハンバ」
この真言をまるで音楽を奏でるかのように、声のみで表現したものが声明(しょうみょう)です。
四智とは仏さまが持つ清らかな智慧のことです。
大円鏡智(鏡のようにすべてのものを表す智)
平等性智(すべてのものが平等であることを証する智)
妙観察智(すべてのものの中にそれぞれの特性があることを証する智)
成所作智(あらゆるものを完成に導く智)
これらを「四智」といい、ここに大日如来の備える法界体性智を合わせて「五智」といいます。
真言宗の法は師から弟子へ口伝として伝わるものです。
天明寺に伝わる四智梵語の調べを護摩堂境内から望む「令和4年の初日の出」とともにお楽しみください。
マジック説法でご活躍の井上裕径師が運営する、慈優株式会社において、動画を作成していただきました。
仏教には「小欲知足(しょうよくちそく)」という言葉があります。
どんなに美味しい食べ物も、舌の感覚だけで食べ過ぎると、その食事は苦しいだけのものになってしまいます。
人生においても同じことが言えます。
欲望の赴くままに生きてみると、我知らずに回りの人々を傷つけ、いつの間にか孤独に陥ってしまうのは、人の性(さが)です。 なぜならば、欲には限りが無いからです。
お釈迦様は人間の根源的な悪い性質を、「貪・瞋・痴(とん・じん・ち)」と、三つ明らかにしました。
自分の好きなものをむさぼり求める貪欲が最初にあります。
住職の手に持つ、コップの水が溢れ出る前に、自分のコップの大きさをよく理解し、適当な量を楽しむ。
そして余分なものは、必要としている方に、お裾分けできる余裕がほしいですね。
自身と他人を喜ばせる、人生の秘訣と言えます。
今回は天明寺で毎年12月第2土曜日に執り行う「白菜加持・柴燈護摩供」を、天明寺オリジナルソングと共に映像でお届けいたします。
白菜加持法要は、山積みにされた白菜の前で「柴燈大護摩供※」が執り行われる天明寺独自の行事です。
広い境内でたくさんの山伏たちが集い、燃え上がる壇の前で修法をする様子、火が消え止まない壇を裸足で踏みしめる火渡りの様子はまさに圧巻。
生での迫力には届きませんが、少しでもその様子が映像の方便でお伝えできれば幸いです。
また、この火渡りはどなたでも参加でき、参加者にはお不動様の御利益をいただくことができます。
そのほかにも、境内にキッチンカーが来たり、地元の農家さんたちによる野菜の直売、マジックショーなどが行われたりと、とても賑やかな催しとなっています。
ぜひお誘いあわせの上、ご参拝ください。
※野外で護摩木を井桁に組み、それをヒノキの葉で覆い、作法の中で点火し、焚き上げ、仏さまに供養を捧げる修法のこと