曼荼羅思想とは、すべてを否定せず、すべてを受け入れるものです。
善はもちろん、悪も必要と考えます。
善が全くの善ではなく、悪も全くの悪ではないという考え方です。
同じものや同じ出来事でも、その時と状況、そして受け取る側の感情によって善にも悪にもなることがあります。
曼荼羅には金剛界と胎蔵界の二つの世界があります。
金剛界は、この上なく堅固な状態を示し、ダイヤモンドや金剛石のように不動のものを象徴します。
胎蔵界は法や規律を示し、母親の腹の中で守られている状態、多くの仏に守られている状態を意味します。
真言宗で最もよく読まれているお経は『般若理趣経』です。
その根本思想は「大欲得清浄」、すなわち大きな欲が清浄な状態を生み出すというものです。
ここで言う「欲望」は否定されるべきものではなく、むしろ肯定されるべきものです。
欲望が突き詰められていくと、自分が望んだことすべての願いが成就されるという結果に至ります。
人間は欲望の塊ですが、同時に智慧も持っています。
智慧で欲をコントロールすることを示して下さっているのです。
“快楽が最強!”
実は、我々が仏さまと一体になる境地を男女の交わりによる快楽に例えています。
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