日本のお寺は本来、世襲という考え方はないものの、現代では家族経営の末、自分の子供に代を譲ることが多いのが事実です。
しかし、この状況も大きく変化しつつあります。
子どもや血縁関係に後継者がいない場合は、全くゆかりもない方がお寺を継承する場合もありますし、お寺の存続を考え、檀家さんや信徒さんの心のより所となる場所を維持していくためには良い方法ですね。
しかし、お寺の存続には大きな課題があります。儀式の不要化と寺離れが深刻になっているのです。
これを救うためにはやはり住職の考えと行動力が求められることになります。
現在、首都圏にはお寺に所属しないで僧侶資格を持っている方も多くおりますが、地方には無住のお寺が多く存在します。全国にあるお寺の数は75000~77000と言われているのに対して20000カ寺も無住の状態になっています。
建物の維持、修繕も課題である中、なかなか解決できないのは深刻な状況に目を瞑っているだけのような気がします。
“今のままでは!”と言いつつ不毛な議論だけを進めるのは組織的な取り組みの目的が明確でないことですね。
※8月お盆に合わせて掲載されました。