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2025.08.15
終戦記念日
本日8月15日は、べんもう住職のお誕生日です🎂✨おめでとうございます♥️
そして、本日は終戦記念日でもありますね
今年は戦後80年の節目の年となりました終戦から2年後の1947年、仏教学者の鈴木大拙先生が当時の天皇皇后両陛下に仏教の講義をされています
戦争責任に心を痛めておられた天皇陛下からの依頼によりなされたご進講だったそうです
その内容は主に仏教の「華厳思想」についてでした
華厳についての説明によく用いられるのが「因陀羅網(いんだらもう)」のエピソードです
帝釈天(インドラ)の宮殿を装飾する網が因陀羅網です
網の結び目のひとつひとつには宝石の珠がついており、それぞれの珠の表面には他の珠が写り込み、反射は無限に繰り返されます
ひとつの珠が光れば周囲の珠も光って見えます
網のどこか一点を引っ張れば、連動してあらゆる場所が動きます
これが、ひとつが全てを包含し、また全てにひとつが内在する、つまり、あらゆるものは相互に影響し合い、切り離せない関係にあるという、「一即多、多即一」の概念を表しています一即多、多即一の概念は、弘法大師様の著書「秘密曼陀羅十住心論」においても重要な項目です
ここでは、最終的な悟りの段階においては、個々の存在が全体の一部であり、全体もまた個々の存在に内在すると書かれていますつまり、仏教において言われる「無我」や「空」でありましょう
自国の利益のみを追及し、力をもって互いに傷付け合う戦争という行為の果てに、先人たちが仏教に学びと救いを見いだし、次の時代を見据えていたことは、今、改めて注目するに値する出来事であったと思います
写真は、護摩堂内の様子です
中央に不動三尊、右手に文殊菩薩様、左手に秋川辯才天様が配置され、護摩供が行われる護摩壇があります
明日16日はべんもう住職による聖天浴油供、明後日17日は護摩供が行われます
こうして定例のお勤めが行われることも、決して当たり前ではなく、平和の上に成り立っていることを改めて思います本日もありがとうございます🙏