-
2025.07.05
動と静の成長戦略──お寺の未来を考えるヒント
企業が成長していくとき、実は大きく分けて2つの方向性があると言われています。それが「動」と「静」の戦略です。
まず、「動の戦略」。
これはスピードと勢いで一気に勝負をかけていくタイプ。今までにない商品やサービスを打ち出し、人々の注目を一気に集めて市場を切り拓いていく、いわば“攻めの姿勢”です。ゲームやエンタメ、あるいは新しい食文化を提案する企業なんかがこの例ですね。
もう一つは「静の戦略」。
これは逆に、社会の中にじわじわと入り込み、気づけば“なくてはならない存在”になっているスタイル。派手さはありませんが、しっかりと人々の生活に根づいています。たとえば、コンビニ。あまりにも身近すぎて意識すらしていないかもしれませんが、私たちの暮らしに欠かせない存在ですよね。
企業によっては、どちらか一方を選ぶ場合もあれば、両方をうまく取り入れているところもあります。
さて、ここからが本題です。
この「動と静の戦略」、実はお寺にも当てはまるんじゃないか?──そんなことを考えてみたのです。
お寺というのは、よく「精神的インフラ」と言われます。
派手さはないけれど、心の奥底にしっかりと関わってくれる場所。もともとお寺には、「生きること」に寄り添う力がありました。たとえば、人生に悩んだとき、何気ない不安を抱えているとき、そっと立ち寄れば心が落ち着く──そんな場所です。
けれど、いま多くの人が「お寺は葬儀や供養、あるいは祈願など、特別なときにだけ行く場所」と思っているのも現実です。
もちろん、それもお寺の大切な役割です。でも本当は、もっと日常の中にあっていい。もっと近くていい。
お寺って、「静の戦略」でじっくりと社会に溶け込む存在なんです。派手に広報をしなくても、そっと暮らしの中に根づいて、人の心に寄り添ってきた。その価値を、もう一度見直すタイミングが来ているのではないでしょうか。
これからのお寺は、「動」の側面──新しい取り組みや発信力──も持ちつつ、変わらず「静」の魅力を大切にしていくこと。それが、今の時代に求められているお寺の姿かもしれません。
※YouTube更新しました!
『持ち帰ると不幸になるもの』
①HPコラム/人間関係とお金に関する悩み(丸儲け住職YouTube)
②Facebook一般投稿 寺院運営を中心とした経営の話
③Facebook成功する寺院運営(オンライン会員限定)
天明寺の実践的な内容と具体例、ベンモウの考え
④X(ツイッター)毎日の名言・丸儲け住職YouTube内容のまとめ
⑤インスタ 人間関係とお金に関する悩み発信
⑥note 現代のお寺事情