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2025.03.29
お坊さんの本当の役割とは?
宗派によって考え方に違いはあるでしょうが、お坊さんの本当の役割とは単に「葬儀や法事をこなすこと」や「お経をあげること」ではありません。
もちろん、護摩供養(ごまくよう)のように、儀式が一部“役割”を担うこともありますし、個人のための御祈願や、法話・相談などの活動も大切です。しかし、それらはあくまで本来の役割に「準ずるもの」と捉えるのが、本義に沿った見方です。
では、真言宗における本来の“役目”とは何か――
それは、「鎮護国家(ちんごこっか)」、すなわち国家の安寧と平和を祈ることです。
これは、天皇陛下が統治する日本という国が平和であり続けるように祈願するという、極めて大きな視点に立ったものです。
そして、個人の葬儀や法事、御祈願といったものは、この「国の平和を祈る」という大義に準ずる行為として位置づけられていたのです。
かつての時代、お寺は個人からのお布施に頼らずとも、地域社会とともに運営されていました。たとえば、寺院が所有する農地を貸し出したり、耕作をする農家さんから「扶持米(ふちまい)」を受け取ったりすることで、住職や僧侶たちの生活は成り立っていたのです。
また、建物の修繕や新築といった大がかりな工事も、地域の大工さんたちが「奉仕の心」で引き受けてくれる時代がありました。お寺が地域の精神的な拠りどころであったこと、そして何より「お寺を支えるのは当然のこと」と考えてくださる方々の存在が、長年にわたってお寺を支えてきたのです。
こうした過去の支援があってこそ、私たちは今もお寺を維持することができています。
とはいえ、現代におけるお寺の運営は決して楽なものではありません。経済的な面でも厳しさが増しており、「何とかしなければ!」と焦る気持ちになるのも当然のことです。しかし同時に、「無理に何とかしようとしなくてもいい」という考え方もあると思うのです。
時代とともに、人々のお寺や住職に対する見方、そして求められる役割は変化しつつあるかもしれません。それでも、いまもなおお寺を必要としてくださる方がいる――その事実を、私たちは忘れてはなりません。
※YouTube更新しました!
『霊感の強い人が絶対に行かない場所』
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