真言宗では曼荼羅の中心に位置する根本の仏さまとして大日如来をお祀りいたします。
曼荼羅には「金剛界」と「胎蔵界」の二つの世界がありますが、二つで一つの世界と考えており、これを「而二不二(ににふに)」といいます。
この大日如来と、大日如来を取り囲む仏さまのお徳を讃えた真言を四智梵語(しちぼんご)といいます。
「オンバザラソウギャラカバザラアラタンノウマドタラン バザラタラマキャヤタイバザラタラマキャロハンバ」
この真言をまるで音楽を奏でるかのように、声のみで表現したものが声明(しょうみょう)です。
四智とは仏さまが持つ清らかな智慧のことです。
大円鏡智(鏡のようにすべてのものを表す智)
平等性智(すべてのものが平等であることを証する智)
妙観察智(すべてのものの中にそれぞれの特性があることを証する智)
成所作智(あらゆるものを完成に導く智)
これらを「四智」といい、ここに大日如来の備える法界体性智を合わせて「五智」といいます。
真言宗の法は師から弟子へ口伝として伝わるものです。
天明寺に伝わる四智梵語の調べを護摩堂境内から望む「令和4年の初日の出」とともにお楽しみください。